胸部大動脈瘤の中でも 弓部大動脈瘤 は比較的大きな 手術治療が必要です(左図、弓部大動脈全置換手術)。. そこで、このような開胸手術を少しでも負担を軽減して行う工夫として、当院では従来の大きな傷で胸骨(胸部の正面にある骨)を全切開して行う弓部大動脈全置換術(TAR: total arch replacement)に換えて、約10㎝の傷で胸骨を部分的な切開でとどめて小切開で行う方法を採用するようにしました。心臓弁膜症の手術の分野では、このような小切開手術を最近はMICSと呼んで普及してきていることもあり、私たちの行っている胸骨部分切開下での弓部大動脈全置換術を通称MICS-TAR(ミックス トータルアーチ)と呼んでいます。 . 大動脈弁狭窄症と大動脈弁置換術(AVR)の看護|観察項目、看護計画、手術後のポイント. : 切開以外の手順や方法は、従来の方法とほぼ同じであり、人工心肺を装着して心臓は心筋保護液という薬剤を投与して止めて行います。弓部大動脈の手術の場合は、臓器の保護が大事なため、体温を25~28℃前後に冷却して全身臓器を保護したり、脳への血流を別に確保するなどの工夫を行って、大動脈瘤を切除して健常な大動脈に枝付きの人工血管を縫合して置換します。, MICS-TARは特別な装置や道具は必要なく、今までの経験をそのまま生かして行うことができます。, 術後は通常、ICUで2~3日集中管理をした後一般病棟に移り、合計2週間ほどで退院となります。.

大動脈弁狭窄症は、不安から患者の心身状態を細かく観察し、何か問題があれば迅速に対処しなければいけません。 ここでは、大動脈弁狭窄症の看護に関して詳しく説明していますので、適切なケアを実施できるよう、看護師の方は是非参考にしてみて下さい。 循環器学の研究者が論文執筆時に用いる循環器学に関する用語を中心に採録しています。用語の現状を整理することを基本的立場とし、基本語の組み合わせにより成立する複合語も重要と思われるものは積極的に掲載しています。また、ほぼすべての外来の用語に和訳を記載しています。 循環器学の研究者が論文執筆時に用いる循環器学に関する用語を中心に採録しています。用語の現状を整理することを基本的立場とし、基本語の組み合わせにより成立する複合語も重要と思われるものは積極的に掲載しています。また、ほぼすべての外来の用語に和訳を記載しています。 公開日: このような開胸による人工血管置換術は、複雑な条件の弓部大動脈瘤にも対応しやすく、将来的な問題も少ない確実な治療方法である一方、患者さんの体への負担もそれなりに大きいと考えられています。 ②b 三尖弁形成術について―弁形成率を100%へ?【2020年最新版】 2011年1月9日 by 福田総合病院 心臓血管外科専門医 米田正始 胸部大動脈瘤の中でも弓部大動脈瘤は比較的大きな 手術治療が必要です(左図、弓部大動脈全置換手術)。 . 手術の方法としては、大きく分けて、①以前から行われている開胸による人工血管置換術と、②血管内治療であるステントグラフト内挿術があげられますが、弓部大動脈瘤の場合、カーブの形状や、大動脈瘤と枝の血管の位置関係、周囲の大動脈の太さなどによっては、ステントグラフト内挿術は不向きな場合も多く、その場合、開胸して人工心肺を用いて瘤化した大動脈を枝の血管も含めて人工血管に取り換える手術を行うこととなります。 最終的には、CTなどの検査所見や患者さんの全身状態を考慮して適応を判断しますので、治療の選択肢として興味のある方はご連絡ください。. 最終更新日 2020年2月22日. tel:0994-40-1111. fax:0994-40-4579 2017 All Rights Reserved. 大動脈弓部(特に弓部の遠位側)は大動脈瘤の好発部位であり、破裂した際には救命が困難な場合も多いと考えられます。そのため、大きさや形状によっては、破裂による突然死の予防のために手術が必要となります。 看護師 看護計画 静岡県 循環器科, 大動脈弁狭窄症は大動脈弁が狭窄することで、左心室肥大が起こり、さらに狭心症状や心不全の症状が現れますので、死に至るとても危険な病気です。, 大動脈弁狭窄症の基礎知識や手術、看護の観察項目や看護計画、術後の看護のポイントをまとめました。今後の看護の参考にしてください。, 大動脈弁狭窄症とは心臓の大動脈弁の開放が制限されて、狭くなってしまった状態のことです。大動脈弁が狭くなることで、左心室から血液が十分に送り出すことができなくなってしまうのです。, 大動脈弁狭窄症を発症すると、左心室から血液を十分に送り出すことができないため、大動脈弁を血液が通り抜ける時に乱流(ジェット)が起こるために、心雑音が聴取されます。, また、左心室から大動脈弁を血液が通り抜ける時に抵抗が生じますので、左心室に負荷がかかり、左心室肥大が生じるようになります。, ただ、発症当初は明らかな自覚症状はなく、病状が進行して、自覚症状が出てから初めて発見されることが多いのです。, 狭心症は左心室肥大によって心筋が増加したことによる相対的な心筋虚血や心拍出量の低下などによって起こります。, 失神やめまいは、心拍出量が低下したことや左心室圧が上昇したことでの末梢動脈拡張によって、脳血流量が低下して起こります。両足のむくみは心拍出量の低下による心不全から起こる症状です。, これらの症状が現れるまで病状が進行すると、大動脈弁が石灰化して癒着を起こし、弁尖の動きが制限され、左心室から大動脈へ血液が送られにくくなってしまいます。, 大動脈弁狭窄症の原因は、先天性のもの、リウマチ熱によるもの加齢によるものの3つがあります。, 先天性の大動脈弁狭窄症は、本来なら3枚あるはずの大動脈弁が2枚しかない先天性2尖弁がほとんどになります。, また、リウマチ熱(β‐溶血性レンサ球菌感染症)の後遺症で大動脈弁狭窄症になることもあります。ただ、このリウマチ性大動脈弁狭窄症は頻度は少なく、さらに近年はリウマチ熱自体が少なくなってきていますので、大動脈弁狭窄症の原因の中では珍しものになっています。, 3つ目の原因が加齢によるものです。加齢によって動脈硬化が進み、弁が狭くなったり、石灰化することで、大動脈弁狭窄症を発症します。この加齢による大動脈弁狭窄症は、大動脈弁狭窄症の80%以上を占めています。, 大動脈弁狭窄症の治療は、基本的に手術を行います。現在の時点で自覚症状がなくても、数年以内に症状が出てくる可能性が高いため、主治医と手術の時期を検討してくことになります。, 大動脈弁狭窄症の手術は、大動脈弁置換術(AVR)です。開胸して、人工心肺装置を使用して心停止をさせた状態で、狭窄している大動脈弁を切り取って、人工の大動脈弁を縫い付ける手術になります。, 大動脈弁置換術(AVR)は、大動脈弁狭窄症の根本的な治療法になりますが、開胸をして、人工心肺装置を使うという大がかりな手術になり、患者の体力が必要になります。, そのため、高齢の患者や合併症がある患者などは、大動脈弁置換術(AVR)後に死亡したり、重大な合併症が起こるリスクがあるため、手術ができないことがあるのです。, そのような現状を打破するために、TAVI(Transcatheter Aortic Valve Implantation)という治療法が開発され、日本では2013年から保険適用となっています。, TAVIは経カテーテル大動脈弁植込み術のことで、開胸せずに、また心停止させずに大動脈弁を人工のものに取り替えることができるという治療法です。開胸せずに、鼠径や胸壁から心臓に直接人工の弁を挿入して、バルンを膨らませて植込みを行います。, そのため、大動脈弁置換術を行えない高齢や合併症がある患者でも治療が可能になっています。, 大動脈弁狭窄症の患者を看護する時には、次の3つの症状が出ているか、悪化していないかを観察する必要があります。, この3つの症状は、大動脈弁狭窄症の代表的な症状ですので、患者の看護をする時には、この3つの症状を観察するようにしましょう。具体的な観察項目をご紹介します。, 手術が適応となる大動脈弁狭窄症の患者の術前は、状態が不安定ですので、心負荷を軽減しながら、症状が悪化しないような看護計画を立案する必要があります。, 大動脈弁狭窄症の手術後は、狭窄した大動脈弁を人工弁に取り換えていますので、大動脈弁への抵抗は正常に戻ります。ただ、左心室肥大はすぐには戻らずに残った状態になっています。, そのため、左心室の内腔が小さくなり、またきちんと伸展しにくい状態(コンプランスの低下)が続いていますので、十分な前負荷と心拍出量を維持しなければいけません。, このことを念頭に置いて、大動脈弁狭窄症の手術後の合併症と術後の看護をする時の観察項目を確認していきましょう。, 大動脈弁狭窄症の手術後は、心拍出量が低下する危険がありますので、次のことを観察するようにしましょう。, ショック症状は、体温低下や皮膚の湿潤、末梢冷感、頻脈、チアノーゼ、尿量低下などがあります。, また、大動脈弁狭窄症の術後は十分な前負荷を維持する必要がありますので、PAWPとCVPは高めに保つ必要があります。そのため、PAWPやCVPは正常値にこだわらず、医師の指示どおりの値を保つようにしてください。, 大動脈弁置換術(AVR)の術後は、手術による刺激伝導系の損傷や人工心肺使用による心筋浮腫、電解質異常などで、不整脈が起こるリスクが高くなります。, そのため、継時的に心電図モニターをチェックし、血液データで電解質の異常がないか、また不整脈が出現したことでの血圧の低下、尿量減少、胸部症状などがないかを観察してください。, 大動脈弁狭窄症の術後は、人工弁を入れたことや術中に人工心肺を使用したことで、血栓が発生しやすくなっています。, 血栓ができると脳梗塞を引き起こすリスクがありますので、次のことを観察してください。, 大動脈弁狭窄症の手術では、人工心肺を使いますので、ヘパリンを使用しますし、血液が異物に触れることで、凝固系に異常が生じることがあります。, そのため、術後は出血しやすいですので、看護師は出血が起こっていないかどうかを観察しなければいけません。, 特に、血圧が高くなると、出血のリスクが高くなりますので、血圧は低め(100mmHg前後)に維持することが基本になります。そのため、継時的に血圧を測定し、血圧を医師の指示通りに維持するようにしてください。術後に痛みがある場合は、痛みが血圧を上げることもありますので注意が必要です。, また、ドレーンからの排液量や性状も観察して、出血があった場合は、いち早く気づけるようにしましょう。, 大動脈弁狭窄症の術後は、異物である人工弁を体内に入れますし、手術の負担が大きいため免疫力が下がりますので、感染するリスクが高くなります。, 血液データでのWBCやCRPをチェックするだけでなく、ドレーンの排液量や性状、挿入部の感染兆候などを観察して、感染予防に努めてください。, 大動脈弁狭窄症の基礎知識や手術、看護の観察項目や看護計画、術後の看護のポイントをまとめました。, 大動脈弁狭窄症は、手術が適応になる場合、全身状態が不安定で、突然心停止に至る可能性もありますので、大動脈弁狭窄症の患者の看護をする時には、異常の早期発見に努めるようにしましょう。, 1965年生まれ、静岡県静岡市在住。スタッフナース歴11年、看護師長歴2年。静岡県内の大学で教育を学び、卒業後は小学校教諭として勤務。後に看護師の道に目覚め、看護学校へ入学し、同県内の総合病院(循環器科)へ就職。現在はイベントナースやツアーナース、被災地へのボランティアなど、幅広い分野で活躍している。, 検診の際に見つかる場合が多い直腸癌は、初期には無症状であることが多いですが、血便、腹痛、便秘, 看護理論とは看護に対する知識や考え方を体系化し理論付けたもので、看護実践の基礎となるものです, 脳疾患には、脳血管疾患、脳腫瘍・頭部外傷・炎症・変性疾患・奇形などさまざまなものがあります。, 腎臓の働きが著しく低下し、血液中の余分な水分や老廃物などを体外に自力排出できない患者に対して, 重いものをもって腰を痛めたことをあることは、医療者や介護者にかかわらず経験したことがある人は, VAP(人工呼吸関連肺炎)の看護|原因や予防バンドル、ガイドライン、6つの看護ポイント.